
一口馬主クラブ
Blooming Horse Club
(ブルーミングホースクラブ)
感動の共有・高い勝ち上がり率を目標と掲げたブルーミングホースクラブ。
初年度の募集馬等を見た雑感
スワーヴリチャードの馬主が開業した?
ブルーミングホースクラブとは
細かい説明は公式サイトを見てもらえばわかると思います。
サイト自身は整理されていてきれいなつくりなので読みにくさはあまりありません。
こちらのクラブ創立者がスワーヴリチャードの馬主だったようです。
その関係もあってか、初年度募集馬ラインナップは、スワーヴリチャード産駒がたくさんいます。
まだまだ、ほかのクラブではスワーヴリチャード産駒の募集馬は少なく、1クラブ年1~3頭程度でしょう。
スワーヴリチャード産駒に出資してみたいと思っている方はいいと思います。
3世代目にしてG1馬を複数頭輩出
種牡馬スワーヴリチャードとは
では大事なのは種牡馬スワーヴリチャードです。
当馬は、父がハーツクライ、母がピラミマ。プラミマの産駒は、シルクホースクラブのイメージが結構強いです。
そのうえでピラミマ産駒で重賞を勝った馬はスワーヴリチャードしかいませんが、勝ち上がりや重賞掲示板クラスの競走馬は複数輩出していて、母としては悪くないと思われます。
スワーヴリチャード自身の血統でいえば、5代までにインブリードがないいわゆるアウトブリード。それもそのはずで、大根幹種牡馬のノーザンダンサーが、父の母の母の父の父にいるだけで他はノーザンダンサー系が薄いため、ノーザンダンサー系のインブリードがかからず。
父ハーツクライはサンデーサイレンスで、母の父アンブライドルズソングはミスタープロスペクター系なので父系と母の父系もクロスがかかりにくいのだ。それこそアウトブリード・ニックス配合といわれるお手本のような配合だ。
そんなスワーヴリチャードの競走成績を見てみる。
新馬戦は2着と負けたが折り返しの未勝利戦で勝利。
その後2歳重賞東スポ2歳Sを2着。
明けて3歳共同通信杯を勝ち重賞ウィナー、オープン馬となる。
皐月賞はいいところなく6着と沈むが、日本ダービーで2着になる。
このあたりの成績は、ビワハヤヒデを思い出すような成績だ。
3歳秋になって、菊花賞へ駒を進めずアルゼンチン共和国杯に出走。
1番人気1着。2着とは0.4秒差なので、完勝といえる。
年末に有馬記念へ出走。2番人気4着。
3歳G1未勝利馬としては十分健闘したといえる。
明けて4歳。
金鯱賞かち、大阪杯。
1番人気1着となりG1ウィナーとなる。
その後安田記念に出走し3着。
今になって思えば少し距離的には短かったのではないか。
秋の天皇賞はいいところなく10着。
折り返しのJCで3着。この時勝った馬がアーモンドアイだから、仕方がないという面もあるのではないか。
明けて5歳、春は掲示板に乗る程度だが、力は示していた。
秋にJCを勝つ。
4歳5歳とG1を勝った。
5歳有馬記念を最後に引退し種牡馬になった。
種牡馬としてはまだ3世代目までなので、何とも言えないのだが、すでにG1馬を2頭輩出。
重賞勝ち馬は5頭輩出。
この3世代には、当然トップサイアーのロードカナロアやエピファネイア、新種牡馬として人気を集めていたリアルスティールやモーリス、リオンディーズ、レイデオロなどがいるため、決して大人気で優良な繁殖牝馬がどんどん集まってくる感じではなかったはずだ。
そんな中で、G1馬に重賞馬を複数頭輩出したというのは、種牡馬としての高い能力を感じる。
それが反映するのが種付け料だ。
供用開始時点では種付け料200万円。
父のハーツクライが初年度が500万円だから、そこまで評価されている価格ではない。
それが、2023年、要は産駒がデビューし、重賞を勝ったあたりから評価が一変。一気に種付け料1500万という高額種牡馬になった。
イクイノックスやコントレイル、キタサンブラックが2000万円だから、それに次ぐ評価といえる。
キタサンブラックはすでにイクイノックスやそれ以外にもG1馬を輩出しているので能力は折り紙付き。イクイノックスやコントレイルは今からの馬だが、競走成績から2000万円は現時点では妥当だろう。
スワーヴリチャードの1500万円は、競走成績からではなく、産駒の成績や出来から来た評価なので、いわば本物の評価価格といえるのではないか。
スワーヴリチャード産駒中心のクラブ
ブルーミングホースクラブは良いの?悪いの?
こればっかりは走ってみないとわからないのはあるのだが、おそらくトップサイアーに上っていくであろうスワーヴリチャード産駒が多数募集馬にいるということはそれなりにいい成績を残す気もしないでもない。
しかも、おそらく種付け権を複数口持っていて、要はそれなりに安価な価格でスワーヴリチャード産駒を提供できるのであろう。
採算性を考えると?
一口馬主の楽しみ方はいろいろありますが、1つには一応形だけとはいえ金融商品という形になっているので、採算性を考慮する必要があります。
私は基本的に投資という目的を強く持っているので、採算性が重要であります。
スワーヴリチャードの種付け料が1500万円と高騰した今となってはスワーヴリチャード産駒の募集価格は、普通に考えれば牡馬で4000万超、牝馬でも3000万は下らないくらいが妥当な価格になる。
少なくとも、初年度募集馬は、牡馬で3000万円台、牝馬で2000万円台程度の価格設定がなされているのでスワーヴリチャード産駒に関しては(なおかつ今のところは初年度募集馬に関しては)非常にコストパフォーマンスがいいように映る。
これらの募集馬から、重賞馬とは言わずとも、未勝利を勝ち上がってくるような馬がいればその馬は採算性があってくる可能性が高い。
採算性を考慮した際も、重要なのが1勝できるかどうか、いわゆる勝ち上がり率だ。
3000万円台までであれば、重要なのはJRAで1勝できるかどうかで、1勝できてしまえばだいたい1000万円程度までは賞金は積まれる。
掲示板にコンスタントに入ってくる程度なら、2000万円前後、1勝Cで勝ち負けできるようなら3000万円前後、1勝Cを勝ち上がれるようなら、3000万円を超えてくるくらいの獲得賞金になる。
そう考えると、スワーヴリチャード産駒で3000万円程度までの牡馬なら、勝負できると考える。
夢はG1!
夢を追いかけるとすると?
競走馬に出資するからには、イクイノックスやアーモンドアイ、サートゥルナーリアやロードカナロアのように、G1を何勝もして種牡馬になる様な馬・・・海外のG1をあっさり勝って帰ってくるような馬に出資したいと考える人もたくさんいます。
というより、そういう人が大半だと思います。
採算性を考えたとしても、何頭かに1頭重賞ウィナーがいるのといないのでは採算性も全然変わってきますから。
では、ブルーミングホースクラブでその夢を追いかけることはできるのか?
考えてみました。
まず、メインとなるスワーヴリチャード産駒。
こんなことを言ってしまうと大変申し訳ないですが、サラブレッドクラブライオンは、フサイチセブン、ザサンデーフサイチ、過去に所属馬で大きなところを勝ったドリームバレンチノ産駒などをラインナップにいれることで独自色を出しているクラブだと思っています。
フサイチセブン産駒はそこそこいい馬を出しましたが、残念ながら重賞にまで手が届く産駒は表れていないこと、そのほかのマイナー種牡馬は、未勝利戦脱出すらままならない現状です。
夢を追うという意味では、これらの産駒で夢を追いかけることはできないと考えられるので、ライオンで夢を見るなら、セレクトセールで落札してきた社台・ノーザングループの産駒に夢を託すことになります。
実際重賞ウィナーもいますし、海外に挑戦した馬もいますから、夢をかなえることは不可能ではないと思いますが、自家生産の安価に提供できる馬に限ると、安価だが、価格程度(以上はいけると思いますが重賞となると…)の馬になる可能性が高く、夢を馳せるのが難しいと考えると、ブルーミングの場合、メインの種牡馬がスワーヴリチャードで、すでに重賞・G1ウィナーがいる種牡馬で、サイアーランキングでも上位、今後も上昇していくと考えられる種牡馬がメイン種牡馬。
おそらく種付け権を持っていると考えられるので、提供価格もほかのクラブのスワーヴリチャード産駒より比較的安価に提供されると考えられる。
スワーヴリチャードの適性を考えると、芝の中長距離で古馬になってからのほうが良いという感じだろう。
ただし、2歳・3歳の重賞ウィナーも現れているし、新馬勝ちの確率がほかの種牡馬より以上に高いというデータもあるので、早いうちから活躍し、古馬になってさらに成長する可能性もあるので、息長く活躍できるだろう。
そう考えると、クラシックから翌年の秋古馬三冠あたりまでを活躍できる馬が現れてきてもおかしくないだろう。
また、スワーヴリチャード産駒以外も話題の種牡馬産駒が初年度は多数募集されていて、コントレイル産駒やイクイノックス産駒、エフフォーリア産駒などがラインナップされている。
もう一つ、夢を追うなら、調教師も重要であると考えられる。
世界的な活躍を見せる矢作調教師、関東のトップトレーナーの堀調教師や木村調教師など、少なくとも初年度募集馬はどれもトップトレーナーに預託予定となっている。
ほとんど社台・ノーザン系の調教師ともいえるが、おそらくオーナーが馬主として広げてきた人脈なのだろう。
調教師がトップトレーナーなら、そこから騎乗依頼が行く騎手もトップジョッキーが多くなる。
そういうところも現在は安心できる面はある。
初年度から参加したほうが良いかどうか?
ブルーミングホースクラブのまとめ
結論から先に言うと、私は【初年度のラインナップはぜひ参加すべき】と考えています。
2年目以降も同じような質のラインナップならがっつり言ってもいいくらいだと思っています。
馬自身の質はまんべんなく高いと考えていて、これを3年、5年と繰り返していれば自然に重賞ウィナー、G1ウィナーも現れてもおかしくないと考えます。
なにせ良血の募集馬にトップトレーナーだ。
期待したいところだ。
ただ一点、できたばかりのクラブで、いつまで続くかわからない。
企業として採算が取れなければすぐに撤退だってあり得る。
基本的には月の会費が収入の主であり、募集馬の残口があった場合、会社として残口を持つしかないわけで、そうなると競馬賞金の収入と支出のバランスが悪いと赤字続きの経営になってしまう。
大きなクラブや老舗クラブ、人気のクラブであれば、そのあたりのやりくりや会員数が多いため会費の収入をあてにできるだろうが、今できたばかりのクラブなので、その点は心配だ。
第1次募集が終わって残口警報が出ている馬はキャンペーン募集馬の2頭のみ(この2頭は破格の値段で募集されている)なので、残口がたくさん残りそうな感じだ。
初年度募集馬が全くダメで全然走らなかったとなると、2世代目~4世代目あたりで会社がなくなってもおかしくない。
その点は留意しながら出資頭数や口数は考えたほうが良いと考える。
これが私の結論だ。