門別の競合が勢ぞろい!
道営記念にエメヴィベールが出走
11月1日の時点で8番人気。
正直地方競馬に移籍して、実際に成績で見劣りすることがほとんどなかった。
南関東A級クラスで移籍したロンコーネもA2戦で1度勝っている。
エメヴィベール自身も3勝Cの馬で、地方それも南関東以外なら、どこに行ってもA1級でもトップ戦線だろうと思っていた。
実際、門別A1クラスで2戦走って、どちらも門別トップホースであるパッションクライの2着だからもちろんトップホースの一員といってもいいだろう。
しかし、その2戦2着の負け方だ。
パッションクライの強さはそれこそ当時のテイエムオペラオーのように強く、毎回2着のメイショウドトウのような気持になってしまうくらいだ。
どこまで行ってもこの馬に勝てない気がしてしまう。
何が驚きだといって、11月1日時点でそのパッションクライは3番人気なのだ。
何ということだ。
1番人気はベルピット。自身の競走成績を見るとまさに圧倒的。門別でほぼ負けなしの成績だ。
近年で唯一土をつけたのがベルピットということのようだ。
2番人気は今年の門別クラシック三冠馬パッションクライ。
前年の三冠馬がベルピットだから、2年連続の三冠馬で、構図としては三冠馬対決といったところか。
三冠馬2頭がシンボリルドルフとミスターシービーとしたら、パッションクライはシンボリルドルフのライバルだったビゼンニシキといったところか。
エメヴィベールはこの中に入って門別で2戦、勝ち星なし。その成績で8番人気は十分健闘しているといえる。
カツラギエースやギャロップダイナになれるか?
がんばれエメヴィベール!
怪我無く無事にレースを終えることがまずは大事で、これで終わりではない。
門別A1で十分やっていけることは先の2戦で十分わかっていて、現在の位置取りはパッションクライの次くらいには強いわけだ。
パッションクライが3番人気だから、実際は4~5番手くらいの力であるはずだ。
しかし、慣れやなどもあるためもしかしたらパッションクライと同等くらいにいてもおかしくない。
シンボリルドルフは無敗で三冠馬となったが、菊花賞の後のジャパンカップで負けた。
海外勢に負けたのならある意味仕方のない面もあるのだが、人気のなかったカツラギエースに負けた。
天皇賞(秋)には、ギャロップダイナに足元をすくわれた。
皇帝といわれたあのシンボリルドルフでさえ負けたのだ。
ディープインパクトも日本では1度だけだがハーツクライに負けた。
コントレイルも3歳秋のJCではアーモンドアイに完敗した。
強い馬でも負けることはあるのだ。
ある一定以上の実力を示しているエメヴィベールは今回、ギャロップダイナやカツラギエースのような活躍の可能性はありそうだ。
いわゆる伏兵扱いだ。
勝てる伏兵なら・・・
サクラローレルやマヤノトップガンのように
3歳時の有馬記念。
菊花賞を勝ったが、その菊花賞はフロック視されていたマヤノトップガン。
私が一番忘れられないレースだ。
生まれて初めて中央競馬の馬券を勝った日だ。
絶対にマヤノトップガンだと思っていた。馬券の買い方をよくわかっていなかった私は、単勝という選択肢を捨てて馬連に走った。
三冠馬ナリタブライアンと天皇賞馬サクラチトセオーは外せない。
あとはヒシアマゾンを抑えておけばほぼ大丈夫。
もう一頭タイキブリザードの走法を見ていると、首を低く前へ前へと進む姿はただのマイラーじゃない。有馬の中山2500mは意外に合う気がする。
最終的にあまりいい成績を残していなかったナリタブライアンを切るか切らないか、で悩んだ挙句。やはり三冠馬は三冠馬。ここまでに登場した三冠馬で三冠達成した後のG1級競争を勝てなかった馬は1頭もいないため、けがから復帰して3戦目にあたる有馬記念は勝ち負けがあると判断して、成績からタイキブリザードを外したのだ。
その有馬記念で見事な勝ちっぷりで勝利したのがマヤノトップガンだった。
明けた翌年。その有馬記念で4着と入り、その後年が明けて初戦を阪神大賞典を選んだナリタブライアンと昨年の年度代表馬となったマヤノトップガン。
歴史に残る名勝負を演じる。
1着がナリタブライアンでハナ差でマヤノトップガン。
人気が二分し単勝2.1倍と2.0倍という人気も大接戦。私の中ではこのレースを超えるレースはない。
3着以下は9馬身離すまさに、独壇場。2頭のためだけにあったレースと言えよう。
そして迎えた春の天皇賞。
こちらが本命なのだが、下馬評でいわれていたのはナリタブライアンは、阪神大賞典で出せるものを使い切っているのではないかといわれた。
荒れだけ激しいレースを制したのだから逆に言えば最後の1滴まで精神を使い切るようなレースだ。
最後は少し引いたマヤノトップガンが今回は有利ではないかといわれるほどだった。
しかし勝ったのは3番人気サクラローレル。
その年に入ってから中山金杯で重賞初制覇。その後中山記念を勝利して天皇賞春へと駒を進めた馬だ。
マヤノトップガンやナリタブライアンと成績だけを見たら圧倒的に見劣りするわけで、3番人気とはいえ、大きな壁というか崖があったと思っていた。
そんな中でナリタブライアンを打ち砕き勝利。
あの時によぎったのは天皇賞春のゴールというより、阪神大賞典のゴールは何だったのか。。。
だった。
話は戻すが、こんな感じで伏兵が勝つことも大いにあるのだ。
今お話しした馬たちは、その後も素晴らしい成績を残している。
エメヴィベールも道営記念をきっかけに門別のトップホースとなっていくだろう。
そういう期待を込めて11月6日のレースは応援したいところだ。
